不動産

八王子市大和田町の不動産を「稼げる物件」に変える3つの戦略

 八王子市大和田町で戸建てや倉庫、工場用地を所有されているオーナー様、空き家や遊休倉庫の活用にお悩みではありませんか?大和田町は都心圏へのアクセスも良好で、事業所が集積する注目エリアです。

 本記事では政府統計八王子市内の不動産会社で宅建士として多くの物件活用事例を手がけてきた経験から、大和田町の立地特性を活かした3つの収益化戦略をご提案いたします。周辺の人口・事業所データに基づく具体的な収益モデルもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。ご案内いたしますのは、八王子市住宅相談員、八王子市住まカツ相談員を務めます楽府株式会社の宅地建物取引士です。

1.賃貸倉庫・物流施設で安定収益を確保する理由

 まず上記画像は、八王子市大和田町周辺の用途地域図です。毎度になりますが、物件の活用を考える際には、必ず用途地域図をみてどの地域に物件が属しているのかを知ることから始めなければなりません。ご覧の通り紫色(準工業地域)が多くを占めるエリアです。準工業地域とは主に軽工業の工場やサービス施設等が立地する地域です。危険性、環境悪化が大きい工場のほかは、ほとんど建てられます。(参考➡国土交通省ホームページ

 ちなみに以前ご紹介した八王子市左入町も準工業地域でしたね。

周辺事業所数と交通アクセスの優位性

 さて、国道16号と20号の交差する地点、大和田町四丁目を中心とした調査データによると、半径2km圏内に5,198件の事業所が立地しています。特に注目すべきは、第3次産業(サービス業)が約80%を占める点です。なぜこのような地域構成になっているかというと、地域に大企業が立地しており、その周辺産業・関連産業が集積するからです。地域を知っている方であれば、例えば、オリンパス株式会社、カシオ計算機株式会社、株式会社東京精密、東京エレクトロン株式会社などをすぐに思い浮かべることができるでしょう。これら大企業の企業活動に必要なサポート事業はもとより、八王子ICや国道16号・20号が交錯するハブであるため、関東一円の物流を担う一大重要拠点となっています。

 ちなみにその周辺事業所の内訳(半径2km圏内)を見ますと、第一次産業は4件、第二次産業(製造・建設業)が604件、第三次産業(商業・飲食・医療・介護等)で4,590件となっています。これらのデータから、例えばECサイトの運営会社の在庫保管拠点、地域密着サービス業の資材・機材置き場、食品・医療関連の配送センターの需要が強いです。また現場の肌感覚ですが、個人事業主の作業場兼倉庫としての需要が強くなっています(後述)。

2.「戸建て賃貸」で高齢者需要を取り込むポイント

上記政府統計で、同じ地点の半径2km圏内の65歳以上人口の割合(高齢者率)を計算すると、各エリア範囲で以下のようになります。

エリア総人口65~69歳70~74歳75歳以上65歳以上合計高齢者率(%)
1次エリア(半径0.5km)6,3823413306271,29820.3
2次エリア(半径1.0km)27,3721,4461,6453,1026,19322.6
3次エリア(半径1.5km)100,6705,1975,85410,96022,01121.9
  • 高齢者率=(65~69歳+70~74歳+75歳以上)÷総人口×100
  • 1次エリア(0.5km)では約20.3%、2次エリア(1.0km)では約22.6%、3次エリア(1.5km)では約21.9%となっています。

サ高住ではなく既存戸建て活用のメリット

 では上記データから住居としての用途はどのようなものが良いと結論づけられるでしょうか。八王子市大和田町周辺の65歳以上の高齢者率は20.3%~22.6%と高く、高齢者向け住宅需要は旺盛です。近隣にはスーパーアルプス、SANWA、OK、サンドラッグやクリエイトといった普段の買い物に適した買い物施設が充実しており、上述のような事業所が集積していることからバス便も豊富です。そして東海大学病院があるので、その関連クリニックが周辺に充実しています。その結果、高齢者向けの住宅需要が特に強くなっています。事業として行っているのであれば、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の新設も考えるのかもしれませんが、多くの場合、多額の投資が必要になります。ですから、既存戸建てを活用した高齢者向け賃貸住宅が大勢にとってのベストプランとなります。これであれば、初期投資をリフォーム費用のみに抑えることができます。当然バリアフリーの改修を行うことは必須です。とはいえありがたいことに、八王子市では補助金を活用することができる行政システムとなっているので、十分に検討の余地があるのではないでしょうか。

 併せて検討していただきたいのは、ペット可の物件とすることです。八王子市内ではまだまだペット可(特に猫ちゃん)の物件が少なく、大きな差別化と入居の安定化につながります。またペットと同居することで高齢者の福祉にも資するものですので、物件をペット可とすることで賃貸経営では大きく優位に立てます。

ターゲットとなる入居者層と募集方法

主要ターゲット層

  1. 元気高齢者(65歳~75歳):自立生活可能だが将来を見据えた住み替え希望者
  2. 高齢者夫婦世帯:マンションから戸建てへの住み替え希望者
  3. 高齢者単身世帯:子世帯との近居を希望する方

効果的な募集方法

 なお、募集方法には一工夫が必要です。理由は2つあります。1つ目は、このような案件は地域密着の不動産会社に直接相談がされることが多いから。そして2つ目は行政経由での依頼が多いからです。知り合いの不動産会社に依頼してポータルサイトに掲載してもらうのも大切な方法の一つではありますが、それよりも知人や行政経由でご相談をいただいて入居につながるケースが非常に多いです。ですから、できれば行政と関係の深い、地域密着の不動産会社にご相談になられるのがお勧めです。(もちろん弊社でも対応可能です

3.小規模工場への転用

地域特性にマッチする業種の選び方

 またデータを眺めていると、大和田町は住宅地に近接しながらも、第2次産業の事業所が604件立地する特徴があります。この立地特性を活かした小規模工場運営が注目されています。地域の方はご存じと思いますが、例えばコーヒーの焙煎を大規模にやっている企業があったり、小規模から大規模まで自動車の整備工場がいくつもあったり、金属加工をおこなっている工場が複数あったりすることを思い起こすことができるでしょう。最近問い合わせが多いのが地ビール・クラフトビールの醸造所などです。これら工場系は八王子市の補助金を活用できることが多いので、そのあたりに詳しい不動産会社に客付けを依頼すると、補助金の活用なども併せて提案してくれるのでお勧めです。(もちろん弊社でも対応可能です


まとめ

八王子市大和田町は、人口・事業所の集積と交通利便性を兼ね備えた優良立地です。空き戸建てや遊休倉庫をお持ちのオーナー様には、以下の3つの戦略をおすすめします:

  1. 賃貸倉庫・物流施設:安定した事業所需要で確実な収益確保
  2. 高齢者向け戸建て賃貸:高齢化社会に対応した長期安定運用
  3. 小規模工場転用:地域特性を活かした付加価値の高い賃貸経営

どの戦略も初期投資を抑えながら、大和田町の立地メリットを最大限に活用できる方法です。

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当社では八王子市内の物件活用に特化したコンサルティングサービスを提供しています。市場調査から収益試算、テナント募集まで、トータルでサポートいたします。ラインからお気軽にどうぞ。

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manabito

楽府株式会社 代表取締役/ 宅地建物取引士 / 不動産と文化の融合を目指す不動産会社「楽府株式会社」代表取締役。 宅建士。その他合格・取得資格は行政書士(未登録)/応用情報技術者/第二種電気工事士など。 不動産売却や相続不動産の相談を専門。特に、八王子市・日野市・府中市など多摩地域の不動産売却に精通し、売却成功事例や査定のポイントを分かりやすく解説することが得意。 相続セミナー講師(日野市後援、国分寺市後援、多摩市後援、厚木市後援の相続セミナー実績あり) ブログを通じて、不動産の悩みを抱える皆様に「賢い売却の選択肢」を提供できるよう努めています。

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