不動産

八王子市元横山町の不動産活用ガイド|駅近ミクストユースエリアで稼ぐ5つの戦略

はじめに

 八王子市元横山町は、JR八王子駅から徒歩9分、京王八王子駅から8分という絶好の立地に位置する、不動産オーナーにとって注目すべきエリアです。国道20号と浅川に挟まれて、西に行政の中心、南に中心市街地、東に続く準工エリアという成り立ちで、近隣商業地域(建ぺい率80%・容積率300%)と準工業地域(建ぺい率60%・容積率200%)がモザイク状に配置された"駅裏ハイブリッド立地"が最大の魅力です。

 この記事では、八王子市に本拠を置く楽府株式会社のスタッフであり、また八王子住まカツ相談員、八王子市住宅相談会相談員としても活動している宅建士が、政府統計データを基に元横山町の不動産活用における高収益シナリオを具体的に解説します。用途地域の特性を活かした複合用途開発から、補助金活用まで、実践的な戦略をご案内します。

 なお、近隣地域では、下記の記事が参考になります。

1. 用途地域マップと開発指標

用途地域の特徴

 さて、それではいつものように用途地域の確認から参りましょう。すでに述べましたが元横山町は、近隣商業地域(薄いピンク)準工業地域(紫)が混在する特殊な立地です。北大通りは近隣商業地域、そしてそれ以外が準工業地域となっており、甲州街道に近づくとまた近隣商業地域になるという組み立てです。そして街の成り立ちとして、その多くを実は住宅が占めているのが特徴です。

用途地域別建築制限一覧

用途地域建ぺい率容積率高さ制限代表的な建物投資メリット
近隣商業地域80%300%20-25m店舗併用住宅・小規模オフィス高容積活用・用途フレキシブル
準工業地域60%200%20-25m軽工場・倉庫・住宅駐車場確保・物流拠点

共通指定事項

  • 第2種高度地区:建築物の高さは概ね20-25m以内
  • 準防火地域:耐火・準耐火建築物の建築が基本
  • 建築基準法第22条区域:屋根の材料制限あり

これらの制限により、幅員広めの道路に面している土地では、5階建て程度の中層建築物が最も効率的な開発規模となります。

2. 国勢調査で見る「住む人」(一次商圏:半径0.5km)

 次に商圏はどうなっているでしょうか。政府統計を見てみましょう。今回の中心点は、北大通のびっくりドンキーの交差点(八王子市元横山町2丁目10−13)付近に置いています。データによると、元横山町周辺(半径0.5km圏内)の推定人口は約10,946人、世帯数は約6,250世帯です。

指標数値着目ポイント
総人口10,946 人昼夜とも 1 万人規模のコアマーケット
世帯数6,250 世帯(うち単身 3,615=57.8 %ワンルーム賃貸・コンビニ・中食需要が大きい
人口構成0-14 歳 9 % / 15-64 歳 64 % / 65 歳以上 22 %推計 中央値 47 歳働き盛り+シニア共存、医療・介護とQOL型サービスが伸長
事業所数728(第3次産業 653)飲食・小売・サービスが中心、BtoB 需要も厚い
従業者数10,490 人(対人口比 96 %)周辺からの通勤流入が多く、昼間人口はさらに増加

住宅ニーズ分析

 ご存じのように、周辺にはバブル期に建てられたワンルームマンションが多く存在します。さすがに間取り・設備共に古いイメージありますが、JR八王子および京王八王子まで徒歩圏内であることから、家賃さえ下げれば入るという状況は相変わらず続いています。これら人口構成から、以下の点が明確です。

  1. 20-34 歳が 2,378 人(22 %) と厚く、駅徒歩圏の賃貸ニーズが安定
  2. 75 歳以上 1,197 人で要介護市場も無視できない規模。

 では、住みやすさはどうか。スーパーということでいうと田町に業務用スーパーがあります。そしていちょうホールから南に進めば、地方都市ではほぼ成立しない「商店街」がまだまだ成立している恵まれた環境にあります。コンビニももちろんローソン、セブン、ファミマ、すべて町内に存在します。ちなみに今のところ(2025年7月8日現在)、ドラッグストア系は甲州街道でしのぎを削っていますが、総人口10,000人を超えるこれらデータの分析をすると、生鮮食品も売るドラッグストア系は、じつは北大通にチャンスがあることが分かります。

3. 経済センサスで見る「働く人」

事業所・従業者数

 さて、元横山町周辺の事業所数は推定728か所、従業者数は10,490人です。昼間人口と常住人口の比率は約0.96で、住宅地的性格が強い一方、一定の商業・業務機能も集積しています。

業種構成

  • 第3次産業: 653事業所(飲食・小売・医療福祉が中心)
  • 軽製造業・倉庫: 75事業所(準工業地域の特性活用)

昼間需要ターゲット

働く人々のニーズに応える業種として、以下が有望です:

  • テイクアウト・弁当: 昼食需要
  • クリーニング: 共働き世帯向け
  • BtoB向けサービス: 事務用品・IT関連

 私どもも、付近で事業テナント様向け管理物件をお預かりしておりますが、適正な家賃であれば空室はすぐに埋まるという強い市場が続いています。それはこれらのデータに裏打ちされた需要であるわけです。

4. 交通・物流インフラ

アクセス優位性

 また元横山町の交通インフラは非常に充実しています。なんといっても駅徒歩10分以内。これはポータルサイトで物件を探す人が多い現代の不動産市場において、大変大きな強みです。ちなみに付近の市場の強弱と家賃でいうと、駅周辺>甲州街道>北大通浅川>大和田というように、東西に走る道路や川が分岐点になります。つまり57.8%の単身者は便利さと家賃のちょうどのバランスからこの元横山町付近を選んでいるということになります。

鉄道アクセス

  • JR中央線・横浜線・八高線『八王子』徒歩9分(新宿/東京/町田/横浜/拝島方面)
  • 京王線・京王八王子駅:徒歩8分(新宿方面)

道路アクセス

  • 国道20号:甲州街道の主要動線
  • 中央自動車道・八王子IC:車で10分

物流拠点としての適性

配送時間目安

  • 都心部:45分
  • 中央道沿線:30分
  • 地元配送:15分圏内

ということで、この立地特性により、ラストワンマイル配送拠点として高い適性を有しています。

5. 元横山町"稼げる5大シナリオ"

 さて、それではこれら八王子市元横山町の地域特性を踏まえて、不動産を所有しているオーナーはどのように活用することが最有効使用となるでしょうか。ニーズと物件をマッチさせて考えると、例えば下記のような活用が浮かびあがってきます。現地をご存じの方であれば、地域に足りないものがいくつかあることにもお気づきでしょう。

項目根拠データ具体的ビジネスチャンス
1.住宅需要単身者+20 代後半の結婚前カップル層が流入。1K-1LDK+宅配 BOX、ペット可物件/共用ワークラウンジ付き中規模マンション。
2.日常商業昼間人口が総人口並みに増えるため、昼食・中食・ドラッグストア回転率が高い。テイクアウト特化 QSR、生鮮食品も売る型ドラッグストア、100 均+ワークマン女子的な複合区画。
3.サービス業3 次産業従業者 9,938 人 → 事業所向け BtoB サービスも豊富。コワーキング+小規模倉庫(EC 事業者向け)、法人向けクリーニング集配拠点。
4.高齢者市場65+が 2,395 人、今後シェア拡大必至。デイサービス併設型 S 高住、調剤併設クリニックモール、シニアフィットネス。
5.物流・軽作業準工業地域×第2 次産業従業員 551 人。EC 物流ニーズ増。低層マイクロフルフィルメント倉庫+ピックアップロッカー、簡易冷凍倉庫。

QSRって何?
QSRとは、Quick Service Restaurantの略で、ファーストフード店や、ファーストフードのように迅速に食事を提供するレストランを指します。注文を受けてから比較的短時間で料理を提供し、セルフサービスやカウンターでの注文が中心の飲食店のイメージです。

 そして、物件を活用する際には、必ず、活用できる補助金がないかを確認しましょう。用途に応じて選択します。例えば八王子市の場合、住宅用途の場合は「居住環境整備補助」で5~50万円(工事の内容により異なる)、事業用途の場合は「ものづくり企業地域共生推進助成金」で費用の4分の3、上限375万円の補助が受けられます。後者は準工業・工業専用地域での活用に適しています。

 また、住宅確保要配慮者向け住宅を整備する場合、「セーフティネット住宅登録」により最大450万円/戸の改修補助が追加で受けられます。10年間、高齢者・障害者・子育て世帯等を対象とした住宅として登録することが条件です。

 これらの補助金を組み合わせることで、安定的な投資を行いつつ、多大な社会貢献を行うことが可能となります。ただし、各補助金には併用制限があるため、事前に八王子市住宅政策課への相談が必要です。下記記事も参考にしてください。

6. まとめ・無料相談のご案内

 八王子市元横山町は、駅近×用途フレキシブル×人口密度の3拍子が揃った、不動産の穴場エリアです。近隣商業地域と準工業地域の混在という特殊な立地条件を活かし、複合用途開発で将来価値を最大化することが成功の鍵となります。「元横山町での不動産活用を具体的に検討したい」「自分の土地でどんな活用が可能か知りたい」という方は、ぜひ楽府株式会社の無料相談をご利用ください。

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楽府株式会社 代表取締役/ 宅地建物取引士 / 不動産と文化の融合を目指す不動産会社「楽府株式会社」代表取締役。 その他合格・取得資格は行政書士(未登録)/ITストラテジスト/応用情報技術者/第二種電気工事士/運行管理者(貨物)など。 不動産売却や相続不動産の相談を専門。特に、八王子市・日野市・府中市など多摩地域の不動産に精通。 相続セミナー講師(日野市後援、国分寺市後援、多摩市後援、厚木市後援の相続セミナー実績あり) ブログを通じて、不動産の悩みを抱える皆様に賢明な判断の根拠を提供できるよう努めています。

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