
はじめに
八王子市横山町は、JR八王子駅・京王八王子駅から徒歩5分圏内という絶好の立地に位置し、甲州街道「横山町」交差点を中心とした八王子市の商業中心地です。最大の特徴は、エリアが商業地域(容積率600%)という、高容積率エリアであることです。
横山町は八王子市の中心市街地です。商業・業務・住宅が高密度で複合する都市型ライフスタイルの拠点となっています。その立地条件は、投資効率を最大化する理想的な環境といえます。
この記事では、八王子市に本拠を置く楽府株式会社の宅地建物取引士として、横山町の用途地域データと最新の政府統計を組み合わせ、オーナー様向けの具体的な不動産活用戦略をご提案いたします。八王子住まカツ相談員としての現場経験も交えた実践的なガイドです。
なお、近隣エリアについては、下記記事が参考になります。
用途地域マップと開発指標(ハード面分析)

それではまず、用途地域図を見てみましょう。中心点は甲州街道とパーク壱番街通りが交差する横山町交差点に置いています。その最大の特徴は、商業地域という点です。八王子市郷土資料館によると、江戸時代の八王子は甲州街道の宿場町でした。「江戸」と「富士山」「高尾山」を旅する旅人のための宿です。その15ある八王子宿の中心が、横山宿で、毎月4日には市が開かれ、大変にぎわっていたそうです(出典:八王子市郷土資料館「八王子の宿と市」)。時代は進み現在でも、商業地域としてにぎわう街であることに変わりはありません。

商業地域の開発優位性
| 項目 | 規制内容 | 投資メリット |
|---|---|---|
| 建ぺい率 | 80% | 敷地利用効率が極めて高い |
| 容積率 | 最大600% | 高層建築による収益最大化が可能 |
| 用途制限 | ほぼ制限なし | 住宅・オフィス・ホテル・医療施設・商業施設すべて建築可能 |
| 高さ制限 | 防火地域のため耐火建築物で高層化対応 | 7~10階建ての高収益複合ビル建設が現実的 |
道路幅員による容積率の制限を受けにくい甲州街道沿いはもちろんのことですが、広い道路に面していなくても、600%の恩恵は最大に活用するのが大切なポイントです。
建築可能用途の多様性
そしてもちろん、商業地域の用途制限の緩さは、不動産オーナーにとって大きなアドバンテージです。つまりテナントとして募集する際の制限がほとんどないのです。広く募集することができる。これは強みです。
住宅系: マンション・サービスアパートメント・シェアハウス 商業系: 店舗・飲食店・ドラッグストア・スーパーマーケット 業務系: オフィスビル・コワーキングスペース・貸会議室 宿泊系: ビジネスホテル・簡易宿所・民泊 医療系: クリニック・調剤薬局・デイサービス・訪問看護ステーション
防火地域・高度地区の影響
横山町は防火地域に指定されており、建築物は耐火建築物または準耐火建築物とする必要があります。一見制約に思えますが、この規制により高層建築が可能となり、容積率600%を最大限活用した収益性の高い開発が実現できます。
防火地域の建築コストは確かに一般地域より高くなりますが、容積率600%による収益力の向上がそれを十分に上回るため、投資効率は極めて良好です。
国勢調査で見る「住む人」
それではハード面の特徴を理解できたところで、ソフト面の特徴を見てみましょう。横山町周辺(半径0.5km圏)の人口動態を政府統計から詳しく分析してみましょう。中心点は横山町交差点に設定しています。
人口・世帯構成
| 項目 | 数値 | 特徴 |
|---|---|---|
| 総人口 | 13,348人 | 0.5km圏としては多摩地域最高クラスの人口密度 |
| 男性 | 6,678人 | 女性 6,670人(ほぼ同数のバランス型) |
| 世帯数 | 7,892世帯 | 1世帯当たり人口1.69人 |
| 単身世帯 | 4,104世帯(52.0%) | ワンルーム・1K需要が極めて高い |
| 2人世帯 | 2,370世帯(30.0%) | DINKS・夫婦のみ世帯が厚い層 |
年齢構成の特徴

20-34歳: 3,204人(24.0%) - 駅近賃貸の主要ターゲット層 35-49歳: 2,670人(20.0%) - 分譲・賃貸双方のニーズあり 65歳以上: 2,935人(22.0%) - 医療・介護サービス需要が厚い
この年齢構成から明確に見えるのは、働き盛り世代と高齢層の共存です。他の地域と同じく75歳以上は確かに多いですが、八王子の他の地域と異なり、特に20~40代の単身者・DINKS世帯が全体の44%を占めることは、駅近立地を活かした賃貸住宅需要の安定性を物語っています。
住宅形態・持家比率
推定持家比率は約25%と低く、賃貸住宅が主体の住宅市場を形成しています。これは継続的な賃貸需要が見込める市場環境であり、賃貸住宅投資にとって理想的な条件といえます。商業地域であるため、税金と地価が高くなります。持ち家とすると、一般の家計に対しては、長期的にはそれが負担になる。そこで賃貸住宅として活用するのが有効であるという市場も見えてくるのではないでしょうか。
経済センサスで見る「働く人」
横山町周辺の事業所集積状況を経済センサスデータから分析します。
事業所・従業者の集積状況
| 項目 | 数値 | 特徴 |
|---|---|---|
| 事業所数 | 1,762事業所 | 多摩地域屈指の事業所密度 |
| 従業者数 | 23,467人 | 昼間人口が夜間人口の1.76倍 |
| 第3次産業比率 | 94.2% | 商業・サービス業が極めて厚い |
業種別従業者数
卸売・小売業: 6,932人(29.5%) 医療・福祉: 3,520人(15.0%) 宿泊・飲食サービス業: 3,287人(14.0%) 情報通信業: 2,347人(10.0%) その他サービス業: 2,581人(11.0%)
昼間人口の厚み
夜間人口13,348人に対し、昼間流入による従業者が23,467人。これは平日昼間に約10,000人の消費需要が追加されることを意味します。この昼間人口の厚みは、1階店舗テナントの収益性を大幅に向上させる要因となります。
昼夜間人口比率1.76は、横山町が単なる住宅地ではなく、商業・業務の拠点として機能している証拠です。これにより、住宅系テナントと商業系テナントの双方から安定した賃料収入を得られる理想的な投資環境が整っています。
地域の方はご存じの通り、八王子駅北は、この横山町も含めて、東西に走る線で市場が変化します。以前の記事でもご紹介した浅川、北大通り、そしてここ横山町は甲州街道です。甲州街道以北では、やや需要が落ちます。その分を計算して賃料設定をしてあげなければ、良い立地にも関わらず長期間の空室という非常にもったいない状況に陥ります。そういう意味では不動産プレーヤーとしての腕が試される厳しい市場でもあります。
横山町の不動産活用シナリオ(最有効使用)
これらのデータ分析を踏まえ、横山町における最適な不動産活用戦略を具体的に提案します。容積率600%を最大限活用した複合開発が収益最大化の鍵となります。
シナリオ①:商業・住宅複合型開発
最も収益性が高い王道モデル
1-2階: 商業テナント
- ドラッグストア:高齢者22%の厚い需要
- カフェ・ベーカリー:昼間人口23,467人をターゲット
- クリニック:内科・整形外科等の医療需要
- コンビニエンスストア:単身世帯52%の日常利用
3-8階: 賃貸住宅
- 1K・1DK:単身者向け(賃料8-12万円想定)
- 1LDK:DINKS・新婚向け(賃料12-16万円想定)
- 共用施設:宅配BOX・コワーキングラウンジ
投資効率: 1階商業賃料20,000円/坪・月+上層住宅賃料のダブルインカム
シナリオ②:ホテル・サービスアパートメント複合
インバウンド+中長期滞在需要を狙う
1階: レストラン・コンビニ 2-3階: ビジネスホテル(50室程度) 4-8階: サービスアパートメント(月極・中長期滞在)
横山町の立地は、八王子駅直結という利便性から、出張・研修・転勤者の中長期滞在需要が見込めます。一般賃貸より高い賃料設定が可能で、稼働率さえ確保できれば極めて高い投資効率を実現できます。
シナリオ③:医療・介護複合施設
高齢化社会の需要を先取り
1階: 調剤薬局・ドラッグストア 2-3階: クリニックモール(内科・整形外科・眼科等) 4-6階: 住宅型有料老人ホーム 7-8階: サービス付き高齢者向け住宅
65歳以上人口2,935人(22%)という高齢層の厚みを背景に、医療・介護の複合施設は長期安定収益が期待できます。特に横山町の利便性は、アクティブシニア層にとって魅力的な居住環境となります。
シナリオ④:オフィス・住宅複合
働く場所と住む場所の融合
1-3階: スモールオフィス・コワーキング 4-8階: 賃貸住宅(テレワーク対応仕様)
情報通信業従業者2,347人という数字は、IT・クリエイティブ系の小規模オフィス需要を示しています。住宅部分もテレワーク対応の間取り・設備とすることで、差別化された高付加価値住宅として高い賃料設定が可能です。
容積率600%活用の重要性
繰り返しになりますが、横山町で最も重要なのは、容積率600%を使い切ることです。600%エリアでありながら低層建築や駐車場利用をしている場合、税負担に対する収益効率が極めて悪化します。
高容積率を活かした複合開発により、以下のメリットが得られます:
- 収益の多様化: 住宅・商業・業務の複数収入源
- リスクの分散: 単一用途に依存しない安定性
- 資産価値の向上: 最有効使用による長期的な資産価値維持
まとめ

八王子市横山町は、「昼は商業、夜は住宅」が共存する典型的な中心市街地型エリアとして、不動産投資において極めて有望な立地です。
商業地域600%という高容積率、駅徒歩5分という立地優位性、昼夜間人口比1.76という商業需要の厚み、単身世帯52%という賃貸需要の安定性。これらすべての要素が揃った横山町では、高容積率を活かした複合開発がオーナーにとっての最有効使用となります。
もう一つ忘れてはいけないのが、八王子市の中心市街地活性化補助金の対象エリアであることです。適切な事業計画により、補助金を活用しながら高収益事業を実現できる環境が整っています。
楽府株式会社では、横山町の不動産活用に関する無料相談を承っております。容積率600%を最大限活用した収益最大化プランから、補助金活用まで、具体的な事業シナリオをご提案いたします。


